ここ最近、あるCMで「おっ、出てきたな!」というワードを発見しました💡
あまり馴染みない言葉なのでCM内では語られるワードではありませんが、是非覚えておいて頂きたい言葉でもあります!

それが『シンバイオティクス』です!
この言葉にピンと来た方もいらっしゃると思いますが、
シンバイオティクスとよく似たワードとして
・プロバイオティクス
・プレバイオティクス
があります。
この三者に共通することが『腸内細菌・腸内環境』
*末尾のバイオティクス(biotics)は「生物機能学」を意味します。
では、それぞれの言葉はどう違ってくるのでしょうか?
●プロバイオティクス
WHOでは「適切な服用をすれば健康に良い生きた微生物」と定義されています。
これらの菌は元から腸内に棲み込んでいる常在菌と違う「通過菌」のため長くは留まりませんが、便秘や下痢などの便通改善や乳糖不耐症、アレルギー抑制などの機能性効果が報告されています。
●プレバイオティクス
食品中の複合多糖(食物繊維を分解したもの、オリゴ糖・イヌリンなど) で、ヒトではなく大腸内の『細菌のエサ』となり、細菌の増殖を促します。 野菜・果物・豆類・全粒穀物に多く含まれるます。
プロバイオティクスよりもプレバイオティクスを優先的に摂る方が効果的との報告があります*¹。
*¹Rad, Aziz Homayoni, Fariborz Akbarzadeh, and Elnaz Vaghef Mehrabany. "Which are more important: Prebiotics or probiotics?." Nutrition 28.11/12 (2012): 1196.
●シンバイオティクス
プロバイオティクス と プレバイオティクスを組み合わせたもの。
「シン(syn-)」は「一緒の、共に」を意味します。
菌とそのエサを同時摂取することで相乗効果が期待できるが、これに関する研究データはまだ少ないことが現状。
シンバイオティクスは1つの食品・製品で菌とそのエサを同時に摂取できるため、相乗効果への期待、また手軽さというメリットがあります。
もちろん、普段のお食事の中でも菌の供給源となる納豆やヨーグルトを食べ、エサとなる野菜や全粒穀物などを一緒に摂ることでシンバイオティクスと同じような効果が期待できます。
「生の野菜と果物」を食卓に並べることで、プロバイオティクス・プレバイオティクスの両方を摂ることができます*²。
*²Vitali, Beatrice, et al. "Novel probiotic candidates for humans isolated from raw fruits and vegetables." Food microbiology 31.1 (2012): 116-125.
「最近、お通じの調子が悪いな」
「花粉症などのアレルギーが気になるな」
など、腸内環境が気になる方は是非
プロバイオティクス-有用菌
×
プレバイオティクス-菌のエサ
を一緒に摂れるような食事を心掛けてみてください(^^)!
参考
・日本ビフィズス菌センター/腸内細菌学会
・厚生労働省 e-ヘルスねっと
「腸内環境と健康」
・腸科学
ジャスティン・ソネンバーグ エリカ・ソネンバーグ 著
早川書房、2016
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