• 佐原 和真

プロテイン?アミノ酸? 何事も、まずは基礎から知ろう  ~タンパク質 #1~



「運動したら、肉!!」

「良質な油も摂れる、魚!!」

「ヘルシー志向に人気の、大豆!!」

どれも共通していることは、【タンパク質】ですね!

タンパク質はご存知のように、ヒトの筋肉を始め多くの組織や物質を形作る、無くてはならない栄養素の1つです。日常でもタンパク質に似た物を活用した食品が数多く並ぶようになってきました。特にランニングなどのスポーツを行う方は、疲労・ダメージから修復・成長を促すためにタンパク質を含む食品をよく摂られると思います。

そのタンパク質、今回はそもそもどんな栄養素・物質なのかを例を参考にしながらイメージし、様々なメカニズムを知っていく1ステップにして頂ければと思います。

目次

1.タンパク質とは?

2.私たちの身体とタンパク質

3.何を? どれくらい摂るべき?


1.タンパク質とは?

 タンパク質は様々な食べ物に含まれますが、食べた時の状態のままでは消化吸収ができず、小さな形にバラバラに分解する必要があります。このタンパク質を最も小さな形にしたものが「アミノ酸」になります。

タンパク質はそのアミノ酸が50個以上結合したものを指し、英語は「protein」と表記します。

アミノ酸が2~49個までのものをペプチドと言います。ペプチドは更に細分化することができますが、今回は省略していきます。

タンパク質のイメージとしては、【真珠のネックレス】がわかりやすいと思います💡

写真の真珠1つがアミノ酸、ネックレスが1つのタンパク質に相当します。

元となるアミノ酸はヒトでは20種類が必要とされるため、1つ1つのアミノ酸が異なることで何千・何万通りのタンパク質が出来上がります。

また、タンパク質は上記の写真のような「一直線上」の形ではなく、ネックレスのように絡み合って「1つの塊」として存在します。


1つ1つの真珠の形・大きさが違うことで、違う印象をもつ真珠出来上がることと似ていますね!

このように構成されるタンパク質は最も小さな形のアミノ酸に分解されてから、体内へと吸収されますがその後はどのように変化していくでしょうか?

次の項目では、その点についてお話ししていきます。

2.私たちの身体とタンパク質


前項でもお伝えいたしましたが、肉・魚・野菜などで摂取したタンパク質は

 口→胃→十二指腸→小腸

という順に徐々に細かく分解=消化 が行われていきます。

小腸*¹で最も小さい形の「アミノ酸」に分解されると、「門脈」という血管を通って一度肝臓を経由します。

肝臓に集まったアミノ酸は既に存在したアミノ酸と混ざり合い、血中や各組織の細胞内に拡散していきます。

この状態を専門的には「アミノ酸プール」と呼んでいます。

アミノ酸は炭水化物や脂質のように身体の組織にストックしておくことができないため、

写真の「泡」のように血中・細胞内を拡散したアミノ酸は、それぞれの場所で必要とされる形ー「筋肉」や、様々な反応をサポートする「酵素」、酸素を運ぶ「赤血球」などに作り替えられていきます。

このようにして、食品から摂ったタンパク質がやっとヒトのタンパク質として生まれ変わるようになります。

*¹アミノ酸が10個未満のオリゴペプチドで小腸の管から小腸の細胞へと吸収されるが、その後に血中に流れるまでに最小単位のアミノ酸まで分解される


3.何を? どれくらい摂るべき?

タンパク質は冒頭にも挙げました

・肉類(牛、豚、鶏など) ・魚 ・大豆 

また ・卵 ・乳製品 など

が主な食品の供給源になります。これらほとんどの食材は食事の際の主菜として召し上がることが多いと思います。

何故これらが主な供給源となるかというのも、これらに含まれるタンパク質は『アミノ酸のバランスが完璧』で、無駄なく摂取した食品タンパク質を私たちのタンパク質に活用していくことができます。

私たちの体内のタンパク質は常に分解して作り直す "リフォーム" が行われています。

古くなった筋肉や酵素、赤血球などを一度分解し、部分的に新しい材料=摂取したアミノ酸と入れ替えて新品のものを作り替えていきます。

筋肉は約180日で身体全体の半分が生まれ変わりますが、栄養素が集約される肝臓はなんと12日で入れ替えが起こります!

このスピード故、肝臓は外科手術で摘出しても1/3を残しておけば再生するとも言われています。

このようなタンパク質の分解・再生の際に新しく必要とされる食品のタンパク質量は、実は思っているよりかも少ないのです!

日本の食事摂取基準では、1日当たり男性で60g、女性で50gが推奨量として設定されています。

そのため、1食当たり約20gのタンパク質を補給することで十分に賄うことが可能な場合もあります。

先ほど示した主なタンパク質の供給源には【100g当たり平均で20g】含まれているので、1食につき100gのタンパク質源食品を摂取することでもおおよそはクリアすることができます!

いかがでしたでしょうか?

これまでパフォーマンスアップや健康に気を使われておおよそを理解されていた方も、「知らなかった」ということがありましたでしょうか?

特に最後にお示しした『主なタンパク質の供給源には【100g当たり平均で20g】含まれている』ことは、日頃の食事バランスをとるためにも大きな目安にもなってきます。

タンパク質も習慣的に必要以上に摂取してしまうと、肥満方向の体重増加、消化負担の増加による臓器の機能低下が懸念されることもあります。

逆に、基準量だけのタンパク質を摂れば1日OKという訳ではなく、他の様々な栄養素にも気を配ってバランスをとる必要もあります。

タンパク質の必要量は人によって様々です。

体型・運動量・運動の種類・エネルギーバランスなどの様々な要因が絡み合っているため、同じ人でもその時々の最低限・最適な値が変化していきます。

「どれだけその最適値に近づけられるか?」

これからそのための知識を少しずつインプットをして、更なる健康・パフォーマンスアップからより良い人生を送れる、そして周りにも還元できるようにしていきましょう!(^^)

参考文献

日本臨床栄養協会 編集委員会編『New Diet Therapy』(第33巻第1号)一般社団法人 日本臨床栄養協会,(2017).

寺田 新 『スポーツ栄養学:科学の基礎から「なぜ?」にこたえる』 一般社団法人 東京大学出版会,(2017).

角田聡編『フットネスシリーズ:健康・スポーツの生理学』青木高ほか監修,建帛社(2011).

林淳三編『Nブックス:改訂 基礎栄養学』建帛社(2012)

#タンパク質 #基礎 #リカバリー #代謝

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